公園デビュー編

ある昼下がり。嫁さんがコンタクトを買いに行くと言って、年端もゆかぬ息子タロウを置いて行った。思えば、恥ずかしながら今まで子供とニ人きりになったことなど一度もなかった。我が子と部屋てニ人きりでいると妙に緊張してしまうのは父親としての性か、単に意識の低さか。


「今こそコミュニケーションをとる絶好の機会だ」 と思い、自宅近くの公園でパパデビューすることを決めた。公園に行って見ると誰もおらず、「これならじっくりとママ友の心をつかむことが出来る。己の存在を確固たるものにしなければ!」と訳の分からぬことを考えつつ遊んでいると、どこからともなく小学生が5〜6人やってきた。


その後、幼稚園帰りの親子、ヤンキー中学生、3人組の若奥様など、規模としては大きくも小さくもない公園に20人近くが集まった。


「昼下がりの公園とは、かくも沸くものか・・・」

と感激している間に、よその子とその母親が我が子にアプローチしてきた。


「や ・や・やばい。このままでは先を越されてしまう・・・」と、自らも輪の中に乱入して行った。15分ほど経つと、その輪が10人位になっていた。気が付くとそこには一つののコミュニティーの場が出来上がっていた。しばらく歓談していると、不意に心から込み上げてくる嬉しさがあった。


「や・や・やったあー、つ・つ・ついに公園デビューや!」


日差しの強い昼下がりの公園で一皮むけたすがすがしさがあった。

イクメンパパになる方法 〜入門編〜

イクメンパパを目指して日々奮闘中!子どもの成長記録としても残していきたいと思います。

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